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名だたるプレイヤーが愛用した、非常に希少なVOXのテープエコーが入荷いたしました。
VOXブランドのオリジネイターであるJMI(Jennnings Music Indstries)により、1964〜68年ごろのみに生産されていた真空管式のテープエコーで、その開発にはTone Benderの開発者として名高いエンジニア、Gary Hurstも関わっていたとされています。
テープループを使用した再生ヘッド固定型のテープエコーで、その点では同じくイギリス製テープエコーの名機であるWatkins/WEM Copicatと同様ですが、再生ヘッドの数(同年代のCopicatは3個、Long Tomは6個)、プリアンプ部分の構成などを考えると、むしろCopicatの上位互換のようなモデルです。
3つのInputと1つのOutputを装備し、ギターと他の楽器、ヴォーカルマイクなどに同時に1台のエコーを使用することが想定されています。各入力にはVolumeコントロールが備わっており、それぞれのチャンネルごとに音量を調整、激しくブーストすることも可能です。そのVolumeコントロールのノブを手前に引くことでスイッチが入り、そのチャンネルのエコーが有効になります。ディレイのエフェクト音量を調整する“NORMAL⇄ECHO”コントロール・ノブも手前に引くことでスイッチが入り、その動作でモーターの回転のOn/Offを制御します。電源のOnで赤色のインジケーターが、モーターの回転をOnにすることで緑色のインジケーターがそれぞれ光り、凝った作りであることが視覚的にも解ります。
テープを回転させるモーターのスピードの可変はできず、再生ヘッドは固定式のため、ディレイタイムを連続可変することはできませんが、4種類のディレイタイムが“ECHO”、“HALLO”、“REVERB”、“REPEAT”、それぞれのスイッチにアサインされており、それを選択、もしくは2つ以上を組み合わせて様々なディレイタイム、マルチタップ・ディレイを作り出します。“HALLO”モードのみ、内部のスライドスイッチによって“RAPID”、“SLOW”の2種類のディレイタイムが選択できます。ディレイタイムはどのモードでも短めですが、最長のディレイタイムが得られる“ECHO”モードで300ms程度に聴こえます。同様にフィードバック量は固定で、ディレイが返ってくる回数はかなり少なめとなりますが、他の個体と比べても差は大きくないようです。
アンプ部分はECC83/12AX7 が計4本、EZ80が1本、EL84/6BQ5 が1本、計6本もの真空管を使った本格的なブリティッシュアンプのような贅沢な仕様で、そのアンプ部分の音色はまさに秀逸です。各インプットに装備されたVolumeコントロールを回していけば非常に素直な太さが加わり、最上級のチューブ・ブースターのような効果が得られます。耳に痛い音の角が絶妙に削り取られ、ギターの重要な要素だけが押し出されるような感覚です。そのブースト量も非常に多く、様々なアンプをプッシュできるでしょう。逆に入力部分では歪みにくく、このプリアンプ部分にこそ、この機種の真の価値があるように感じます。
当時、The Shadowsのギタリスト、Hank Marvinを大々的にフィーチャーして発売され、カタログや広告には「The Shadows model」や、「The Shadows choose」などの文字が並びました。しかし、このモデルの愛用者として最も有名なのはLed Zeppelinのギタリスト、Jimmy Pageでしょう。
Jimmy PageはThe Yardbirds時代からこのLong Tomを使い始め、Led Zeppelinの名盤である“Led Zeppelin ( I )”や“
Led Zeppelin II ”のレコーディングでも高い頻度で使用されていた資料が残されています。同時期のライブ写真にも多く
“Long Tom”が写り込んでおり、初期Jimmy Pageを語る上では欠かせない機材のひとつと言っても過言ではないでしょう。その当時の様々な音源でフィードバック量の少ない、特徴的なエコーを聴くことができます。なお、Jimmy PageはこのLong TomのECHOとREVERBモードを同時押しして使っていたそうです。
今回入荷した個体は、HALLOスイッチのプラスチック部分が破損し、上下に割れていますが、この部分の機能は正常に動作しています。また、前面中央部分にあるはずのブランド名、モデル名を記したパネルが欠品しています。多くは上側の蓋の内側にあるはずのシリアルナンバー、モデル名を記したパネルもありませんが、それが付いていたと思われるようなネジ穴は見当たりません。前面の蓋を止める2つの金具のうち、1つは欠損しています。前オーナーの依頼により、一度分解、調整はされていますが、主要なパーツはオリジナルとなります。トランスの上部にあるセレクターにより、117〜240Vの間で動作しますが、電源プラグの形状はイギリスのBFタイプとなり、変換アダプターが付属します。
個人的に同年代のSuproの中型コンボアンプをこのLong Tomでブーストして使った経験があるのですが、その際はまさにあの時代の音を感じ得ました。このエコーのプリアンプ部分は本当に秀逸だと思います。
製造年:推定 1964〜65年
希少性:7 / 10(現在での流通量がほとんど無く、多くても3年に1~3回程度しか取引されない)
付属品:電源プラグの変換アダプター
改造歴:分解、点検により、消耗品部分の交換あり
状態:ブランドロゴのパネル欠品、HALLOスイッチ破損、前面の蓋の金具が1つ欠損
動作保証:1ヵ月(真空管などの消耗品は対象外。代替パーツでの修理となる場合がございます)
備考:
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